LoRAってなに?
「AIに特化スキンを装着する軽量ツール」
AIモデルに「特定のスタイル・キャラクター・画風」を追加するための小さな追加データです。
例えるなら、スマホアプリの「フィルター」やゲームの「追加キャラクターDLC」のような役割をします。
チェックポイントにスキンを被せるイメージです。
LoRAの特徴
- 軽量:基本モデルの1/1000程度のサイズ(通常10~200MB)。
- 高速適用:学習済みモデルに即座に追加可能。
- 組み合わせ自由:複数のLoRAを同時に使って「猫耳+和風衣装+水彩画風」のように合成できる。
仕組みのイメージ
- 基本モデル:何でも描ける汎用AI画家
- LoRA:特定のスキル(例:「浮世絵風に変換」「特定キャラの顔を再現」)
→ 画家の手元に「専用のトレースシート」を置いて、特定のパターンを上書きします。
チェックポイントに「鳥山明LoRA」、「小畑健LoRA」、「秋元治LoRA」を適用したイメージ図です。

具体的な使い道
- アニメキャラの顔を正確に再現
- 特定の画家(ゴッホ風など)の画風を模倣
- 現実では存在しない衣装デザインを追加
- 背景スタイル(サイバーパンク、幻想世界)を切り替え
なぜLoRAが便利なのか?
- 省リソース:フルモデル再学習に比べ、100倍速く学習可能
- カスタマイズ性:ユーザーが自作可能(自分の絵でLoRAを作れる)
- 互換性:同じ基本モデル(例:Stable Diffusion)ならLoRAを共有できる
LoRAの限界
- 基本モデルの性能が土台(弱いモデルにLoRAを載せても劇的には変わらない)
- 複数LoRAの組み合わせで矛盾が生じる場合がある
- 「全く新しい概念」の追加には向かない(既存パターンの調整がメイン)
実際の使用例
- 「◯◯アニメ風LoRA」をダウンロード
- 生成時にLoRAを選択
- プロンプトに
<lora:◯◯アニメ風:0.8>
と追加 - AIが基本の画力+LoRAの特徴を合成して生成
重要な設定パラメータ
- Weight(重み):LoRAの影響度(0.0~1.0)。高すぎると不自然に。
- Trigger Words(発動ワード):特定の単語でLoRAを起動(例:「makoto_style」)
Embeddingとの違い
観念を学習したEmbeddingとの違いは、
- Embeddingはテキスト解釈に影響を与える。
- LoRAは出来上がった画像に影響を与える。
ことで、影響を与える場所がちがいます。

まとめ
作成される画像をLoRAを使うことで好みの画風に寄せることができます。また、LoRAは自分で作成することもできます。
次回は、実際にLoRAを追加した場合に画像がどのように変化するかを確認します。
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